加齢黄斑変性症

監修者:玄 真
きたあやせよつば眼科 院長
玄 真

順天堂大学医学部を卒業後、大学病院をはじめとした医療機関で研鑽を積み、眼科専門医を取得し、2015年に『北あやせよつば眼科』を開院しました。
日常的な目の不調から、レーザー白内障手術のような専門性の高い治療まで、幅広い診療を提供しています。0歳の乳児からご高齢の方まで対応し、現在では遠方からも多くの患者様にご来院いただいています。
地域の皆さまが安心して質の高い医療を受けられるよう、一人ひとりの「目のかかりつけ医」として、誠実に診療にあたってまいります。

目次

加齢黄斑変性症

老化に伴い、視力にとって最も重要な網膜の中心部である黄斑部に障害がおきる眼病で、50歳以上の約1%の患者様に見られ、年齢が上がるごとに発症率は高くなります。

症状としては、見ようとするところが見えにくくなる病気です。

黄斑変性症の種類は、大きく二つに分けられ、「萎縮(いしゅく)型黄斑変性症」と「滲出(しんしゅつ)型黄斑変性症」と呼ばれます。
萎縮型は年を取ると共に黄斑部の周辺や黄斑部の組織が萎縮するタイプで、進行が比較的ゆっくりしており、黄斑部の中心に障害が起こらない限りは重い視力低下になる事がありません。

一方、滲出型は健康な状態では見られない新生血管という異常な血管が網膜の外側にある脈絡膜という部分から発生し、それが網膜まで伸びてきて黄斑部に障害を与えます。
萎縮型に比べると進行が早く、急速な視力障害を起こします。
日本人に多いのはこちらのタイプです。欧米では成人の失明原因の第1位となっている病気です。日本では比較的少ないと考えられていましたが、社会の高齢化と生活の欧米化により近年著しく増加しており、失明原因の第4位となっています。

近年まで治療法がなかったのですが、いくつかの治療法が新たに開発されて、早く見つければある程度の視力が維持できるようになってきました。
加齢黄斑変性症の前駆病変としてドルーゼンが重要視されています。
ドルーゼンとは網膜の視細胞が産生する老廃物ですが、加齢により上手く処理されなくなってくると出現します。

そのドルーゼンがまだ眼底検査の段階では、はっきりしないものが当院の導入した光干渉断層計トプコン社製3D-OCTのドルーゼン解析ソフトを使うことで、加齢黄斑変性症の潜在的リスクが分かります。

一見、正常な眼底写真ですが、ドルーゼン解析ソフトを使うことで潜在的なドルーゼンが見つかり、加齢黄斑変性症のリスクが分かります。

症状

症状

1.中心部が見えにくい

初期の段階では、物を見ようとしたときに真ん中の部分がぼやけたり黒ずんだりしてきます。
人の顔を見ると表情がつかめなかったり、物の中心部が小さく見えたり、色のコントラストが分かりにくくなることもあります。

2.物が歪んで見える

格子状のものや、タイルなど、規則正しく並んだものがゆがんで見えるようになります。
片方の目でそれぞれ試してみると物の一部がゆがんで見えることに気がつきやすくなります。

3. 視力低下

進行すると、視野中心部の急激な視力低下が見られ、周囲の景色などは見えるのに、中心部分がはっきり見えなくなってしまいます。
更に進行すると、失明に近い状態にまでなってしまいます。

アメリカの加齢黄斑変性症に対する大がかりな研究結果を下記に示します。

加齢黄斑変性症の発症を予防し、進行を抑制するのに、ビタミンC,E、ルティン、ゼアキサンチン、βーカロチンが有効であることがわかってきました。
サプリメントの主成分は、特にルティンが大切であることがわかっています。

当院では、発症以前の危険段階から、調べられる最新機器のOCTにて検査をおこない、その予防効果の強いサプリメントを紹介させていただいております。

治療法

治療法は、萎縮型か滲出型かによって異なります。

  • 萎縮型の場合
    現在のところ、萎縮そのものを元に戻す治療法は確立されていません。
    進行がゆっくりであるため、定期的な経過観察を行いながら、サプリメントの摂取や生活習慣の改善によって進行を抑えることを目指します。
    また、滲出型へ移行することがあるため、定期的な検査が重要です。
  • 滲出型の場合
    1. 抗VEGF薬の硝子体内注射
    現在の治療の中心となる方法です。
    新生血管の発生や成長に関わるVEGF(血管内皮増殖因子)の働きを抑える薬剤を、眼内に注射します。
    新生血管の増殖や、そこから漏れ出る水分・血液を抑えることで、視力の維持・改善が期待できます。
    治療は複数回の注射が必要となり、経過を見ながら継続的に行っていきます。

    2. 光線力学的療法(PDT)
    光に反応する薬剤を点滴で投与したのち、弱いレーザーを病変部に照射して新生血管を閉塞させる治療です。
    抗VEGF薬で十分な効果が得られない場合などに検討されます。

    3. レーザー光凝固術
    新生血管をレーザーで焼き固める治療です。
    病変が黄斑の中心から離れている場合に適応となります。
  • 予防・進行抑制
    発症や進行の抑制には、ルテイン、ゼアキサンチン、ビタミンC・Eなどの成分が有効であることが報告されています。
    当院では、検査結果に応じて適切なサプリメントをご紹介しています。
    また、喫煙は加齢黄斑変性の大きな危険因子とされています。
    禁煙は予防・進行抑制の両面で重要です。

まとめ

加齢黄斑変性症は、早期に発見し治療を開始することが視力を保つうえで重要です。

ものが歪んで見える、中心が見えにくいといった症状に気づいたら、早めに眼科を受診してください。
片目ずつ交互に見え方を確認すると、異常に気づきやすくなります。

また、50歳を過ぎたら症状がなくても定期的な眼底検査を受けることをおすすめします。
当院では光干渉断層計(3D-OCT)による精密な検査で、発症前のリスク評価も行っています。

CONTACT ご予約・お問い合わせ案内

きたあやせよつば眼科では、WEBやLINEからのご予約を受け付けております。
事前にご予約いただくことで、当日の待ち時間を短縮し、スムーズに診療を受けていただけます。
ご予約がなくても診療は可能ですので、お気軽にご来院ください。

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