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人の眼はよくカメラに例えられます。人間の眼の中にはカメラの構造に例えればレンズの役割をしている「水晶体」という部分があります。この水晶体の役割は、カメラのフィルムに当たる「網膜」という部分に外界からの光線を直通させることと、そこにピントを合わせることです。こうして網膜で得られた情報が、脳に届いて外界の物を見るという仕組みになっています。しかし白内障になると、本来、透明であるはずの水晶体に混濁が生じるために、外界からの光線がうまく網膜に伝達されなくなってしまいます。カメラに置き換えるとレンズに汚れや油がつき、ぼやけてうまく写真が取れない状態です。白内障になると、初期のうちは明るい所で見えにくい、眩しく感じることが多くなったといった症状がみられ、進行すると視力が低下してきます。白内障の原因として最も多いのが加齢によるもので、加齢性白内障と呼ばれています。個人差はありますが、誰でも年をとるにつれ水晶体は濁ってきます。加齢性白内障は一種の老化現象ですから、高年齢の人ほど発症しやすくなります。また、アトピー、糖尿病、外傷などが原因となり、若いうちから発症する白内障もあります。
日本における初期白内障有所見率
進行した白内障の有所見率
白内障は加齢による老化現象が主な原因です。しかし、単に年を重ねるだけですべての人が白内障になってしまうわけではなく、加齢以外の原因もあります。
約9割を占め、「加齢白内障」「老人性白内障」とも言われます。40歳を過ぎるころから少しずつ濁り始めます。
糖尿病、アレルギー疾患などが原因となります。若年層で発病することもあります。
スポーツによる眼のケガやアトピー性皮膚炎などで目やまぶたをかくことで水晶体に傷がつくことによるもの。「外傷性白内障」とも言われます。
白内障は自覚症状が現れるのが遅い場合が多く、進行も遅いため放置してしまいがちです。しかし、放っておくといつの間にか重症化し、軽度のときに治療していればといったケースも少なくありません。「もしかしたら白内障かも?」と思ったら早めの受診がすすめられます。
白内障の自覚症状チェック
白内障は眼の中でカメラのレンズに例えられることが多い「水晶体」という部分が濁る病気です。このレンズの中心にあたる「核」、その周辺にある「皮質」、それらを包む透明な膜「前嚢、後嚢」のどの部位から濁るかによって3つのタイプに分けられます。
水晶体の周辺部から濁るタイプで、加齢による白内障の多くがこのタイプです。皮質に白い濁りが点々と現れてきますが、中心部が透明であれば視力は低下しません。初めのうちは自覚症状がほとんどなく、濁りが中心に広がってくるとまぶしさや暗いところでの見えにくさを感じることがあります。
中心部の「核」から濁るタイプで、濁りが黄ばんでいるのが特徴です。そのため、白いものが黄色く見えることが多いです。核が硬くなって光の屈折率が変わるため、老眼の人は一時的に近くが見えやすくなることもあります。
水晶体の後ろ側の膜の中心部から濁るタイプで、比較的早い段階から視力の低下が起きるのが特徴です。糖尿病やアトピー性皮膚炎などでステロイド薬を長期使用していることで起きる白内障にこのタイプが多く見られます。
早期の白内障の治療としては点眼治療があります。点眼液は特効薬ではないため、治療薬というより予防薬と考えると良いでしょう。点眼治療は進んだ白内障には効きませんが、早期の白内障では自覚的・他覚的視力が良くなる場合があります。また、初期の白内障において点眼治療により白内障が弱くなったり、視力の上がる例も多くはないですが存在します。 白内障の進行をある程度抑える点眼液はありますが、白内障が進行した場合には、手術以外の方法はありません。
水晶体に濁りがあっても、患者さん自身が日常生活にあまり不便を感じていない場合には経過観察となります。
白内障の初期段階で濁りの進行を抑えるために点眼薬を使用する方法です。ただし、あくまでも水晶体が濁るスピードを遅くするものであり、濁りが消えたり症状が改善したりするものではありません。点眼薬は長期的に使用を継続する必要があり、効果も人によって違います。
一度濁ってしまった水晶体を元に戻すことはできません。見えづらくなってしまった世界を元通りのクリアな視界に戻すことができる唯一の方法が手術です。当院では2週間以内に白内障手術が可能です。
白内障手術では、白く濁った水晶体を除去し、眼内レンズを埋め込みます。白内障手術を受けることの利点はたくさんあります。単に水晶体についてしまった濁りを取り除くだけでなく、長年悩まれていた近視、遠視、乱視、不正乱視などの改善にも繋がります。さらに手術を行うことは認知障害にも良い影響があるというデータもあり、認知症の進行を抑える効果が期待されています。体内時計を正常化させる効果もあり、夜ぐっすりと眠れるようになる可能性もあります。
白内障手術では、濁った水晶体を取り除き、代わりになる人工レンズを挿入します。このレンズを「眼内レンズ」と呼んでいます。眼内レンズには、メガネやコンタクトと同様に度数があるため、手術前に相談しながら日常生活になるべく便利なように度数を決めます。眼内レンズを挿入すると、それまで近視や遠視だった方は正視に近づけることが可能になります。また、眼内レンズは乱視も矯正できます。完全に乱視がなくなる訳ではありませんが、強い乱視を軽減し、術後の視機能を向上させるのに役立ちます。乱視矯正レンズについては、入れて効果があるかどうかを術前検査で調べ、効果が期待できる場合に使用します。
緑内障を患った場合、視野障害が進むスピードを調べて治療の強さを決めます。白内障が進んでも視野障害が進むため、白内障と緑内障を併発した場合、緑内障の進行をみることが困難になります。しかし、白内障の手術をすることにより、緑内障の進行を正確に把握できるようになります。
白内障により水晶体が濁ることで、光が通りにくくなります。そのため眼底の詳細な診察が困難になり、黄斑や網膜の病気を正確に診断したり経過観察したりする妨げになります。しかし、白内障の手術を受けることで眼底の詳細な検査が可能になります。
白内障になると本や新聞を読むことが億劫になり、テレビを見ることにも困難を生じます。こうして視覚で得られる情報が減ると認知症が進行するリスクが高くなると考えられています。実際、白内障手術が認知症リスクを減らす手助けとなるとの多数の報告があります。詳しく検討してみると、進行してしまった認知症には無効で元には戻りませんが、軽度認知障害には有効で進行を防げると解釈できます。つまり、認知症になる前の比較的若いうちに積極的に白内障手術を受けるのが得策といえます。
視力の低下や霧視の自覚があり、その症状を改善したいという希望がある場合に手術が検討されます。つまり、手術をするかどうかの一番のポイントは、現在の症状が生活に支障をきたすかどうかにあると言えます。たとえば白内障が進行して視界が常にかすんだり、車の運転や日常生活に不便を感じることが多くなったら、早めに手術を受けた方が良いでしょう。「自分が見え方に支障があると思った時が手術を受ける時期」です。
白内障手術を受けることを検討したい症状をチェック
白内障の手術とは眼のレンズをいわば交換することです。手術では水晶体の濁りを消したり薄くしたりすることはできないためです。そこで、水晶体を取り除いて、代わりに眼内レンズと呼ばれる人工のレンズを入れます。白内障の手術には主に「超音波水晶体乳化吸引術」と「水晶体嚢内摘出術」という方法があります。先進医療においては技術と安定性が格段に進歩しています。
濁った水晶体を超音波で砕いて取り出し、眼内レンズをいれるという最もスタンダードな方法です。角膜の傷が比較的小さくて済むうえに、自然にふさがるので縫合する必要がなく患者さんの負担が少ない手術です。また、短時間で終わるというメリットがあります。
白内障が進行して核が硬くなっている場合や水晶体を支える「チン小帯」が弱くなっている場合などは超音波でうまく砕くことができないため、強膜をやや大きく切開して水晶体を砕かずに核ごと取り出します。眼内レンズを入れてから強膜を縫合する必要があります。
多焦点眼内レンズといって複数箇所に焦点を合わせることができる眼内レンズを用いた手術です。水晶体再建術には4つの手法があります。
手術を申し込んだ際に行う検査(血液検査など全身状態の検査)の結果から手術に差し支えないかどうか確認します。眼の検査では、手術に耐えられる眼かどうかを判断するための検査や、眼内レンズの度数を決めるために眼の長さを測る検査などを行って手術に臨みます。
診察・検査によって白内障の進行具合を調べたり、他の合併症がないかどうかを確認します。日帰り手術が適応可能な場合は、手術説明の日程を決めます。
検査の結果等により、問題なく手術が行えると診断されたら白内障の手術に関する具体的な説明を行います。その後、手術日を決めていきます。
手術当日は瞳孔を広げるための目薬をしてから手術室に入り、眼のまわりの消毒を行います。顕微鏡の光で始めはまぶしいですがしだいに慣れてきます。目薬による麻酔(点眼麻酔)の後、手術を行います。なお、手術を受ける人自身が車を運転して来院するのは避けてください。
手術後は30分ほど安静にします。その後、日常生活で注意する点などの説明があり、問題がなければ帰宅できます。
手術後、約1週間後に診察があります。手術から次の診察の間まで気を付けたいのは「眼内炎」です。眼内炎予防のための目薬と飲み薬が処方されるので指示に従って使用します。また、目を強くこすったりしないようにしましょう。その後は、定期的に通院し、術後の経過をみていきます。
片眼 | |
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1割負担 | 約18,000円 |
2割負担 | 約36,000円 |
3割負担 | 約54,000円 |
※費用には個人差があるため、目安の費用です。また、厚生労働省が定める診療報酬点数の改定に伴って大きく変更になる場合があります。 |
高齢者(70歳以上) | 窓口負担 | 外来自己負担上限 |
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高齢者 夫婦世帯で年収520万円以上、 単身世帯で年収383万円以上 |
3割 | 44,400円/月 |
一般 | 1割 | 12,000円/月 |
住民税非課税者 | 1割 | 8,000円/月 |
片眼 | |
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3焦点眼内レンズ(パンオプティクス) | 310,000円(税込) |
乱視矯正3焦点眼内レンズ(パンオプティクス) | 340,000円(税込) |
3焦点眼内レンズ(シナジー) | 240,000円(税込) |
乱視矯正3焦点眼内レンズ(シナジー) | 260,000円(税込) |
2焦点眼内レンズ | 160,000円(税込) |
乱視矯正2焦点眼内レンズ | 190,000円(税込) |
※上記のレンズ代に白内障手術費用(保険診療)が別途かかります。 |
レンズの種類 | 片眼 |
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5焦点眼内レンズ(インテンシティ) | 810,000円(税込) |
3焦点眼内レンズ(ファインビジョン) | 810,000円(税込) |
乱視矯正3焦点眼内レンズ(ファインビジョン) | 860,000円(税込) |
3焦点眼内レンズ(パンオプティクス) | 810,000円(税込) |
乱視矯正3焦点眼内レンズ(パンオプティクス) | 860,000円(税込) |
レンズの種類 | 片眼 |
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単焦点眼内レンズ | 385,000円(税込) |
白内障手術における選定療養とは、追加費用を負担することで保険適用外の治療を、保険適用の治療と併せて受けることができる医療制度です。健康保険適応による白内障手術では、単焦点眼内レンズのみ認可されていますが、2020年4月から開始した選定療養により、多焦点レンズの費用を追加負担することで保険適用の治療と併せて受けることが可能となりました。
先進医療とは、厚生労働省が認めた医療機関のみが実施できる、有効かつ安全で高度な新しい医療技術のことです。先進医療は、国民の安全を守り、患者負担の軽減を図りつつ、医療の選択肢を拡げるために、保険診療との併用を認めるものです。
患者様が契約されている保険によって、手術給付金が支給される場合があります。契約内容などにより支給の有無や金額は変わってきますので、詳細については契約されている保険会社にご確認ください。
医療費控除の場合、確定申告後に税金が減額、または還付金を受け取ることができる制度であり、昨年1年間に支払った医療費が、本人と家族を合わせて10万円を超えた場合に申告できます。また、総所得金額等が200万円未満の場合、その5%を超えた医療費が対象になります。なお、医療機関への通院に使った交通費も申告できます。医療機関で支払った際の領収書だけでなく、交通費の領収書も大切に保管してください。
高額療養費制度は、1カ月の自己負担額が限度額を超えた際に、超えた分の還付を後日受けられるものです。世帯収入などにより限度額が異なり、自己負担額の上限は医療機関ごとに計算されるため注意が必要です。申請方法などについては、区役所や市町村役場などでご確認ください。単焦点眼内レンズの手術は片目ずつ行います。同じ月に片方ともう片方の手術を受けると、医療費の還付が受けられる可能性があるため、手術のスケジュール決定の際には考慮ください。ただし、多焦点眼内レンズの手術費用の自費分は、高額療養費の対象にならないのでご注意ください。
学会報告によれば、白内障手術した方の3000眼に一件の割合で眼の中にばい菌が入ることが知られており、こじらせると手術前より見え方が悪くなることがあります。そうならないよう、手術の最低3日前から3カ月間は抗生剤の点眼をします。また、眼内レンズは水晶体を包んでいる薄い膜でできている袋の中に固定するので、膜が弱い場合や、支えるチン氏小帯が弱い場合には、医師の判断で眼内レンズの挿入を中止することがあります。その場合には手術を2回に分けて行い、後日に眼内レンズを固定することがあります。見え方の回復に時間はかかりますが、視力の向上は得ることができます。極めてまれですが、世界の報告例によれば眼内レンズを挿入することで、異物反応による拒絶反応が約5000人に1人生じるとされています。点眼などで治療できない時には、後日に眼内レンズを摘出することもありますが、こうした例は当院では一度もありません。また、まれに合併症(感染症、緑内障、網膜剥離、眼内出血、駆逐性出血など)のため失明する危険もあり、眼科的疾患(ぶどう膜炎、強膜炎、角膜炎など)、糖尿病、膠原病(リウマチ)、高血圧、感染症などの方はその危険性が増すと考えられています。
白内障手術の執刀経験が豊富で技術が優れていることはもちろん、当院の医師は手術を受ける方との信頼関係を何より大切にしています。安心して治療をお任せいただけるよう、良質な医療を追求し続けている医師たちが手術を担当します。
(2022年5月末現在)
多焦点 | レーザー白内障 | 選定療養 | 白内障手術 総合計 |
---|---|---|---|
361 | 269 | 81 | 2941 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 計 | ||
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2015 | 白内障 | 2 | 4 | 9 | 8 | 19 | 9 | 18 | 19 | 18 | 9 | 115 | ||
2016 | 白内障 | 15 | 20 | 14 | 11 | 13 | 14 | 20 | 17 | 15 | 18 | 19 | 19 | 195 |
2017 | 白内障 | 15 | 18 | 22 | 13 | 21 | 22 | 21 | 15 | 16 | 17 | 18 | 21 | 219 |
2018 | 白内障 | 21 | 22 | 29 | 27 | 30 | 36 | 34 | 28 | 34 | 25 | 33 | 35 | 354 |
多焦点 | 4 | 6 | 2 | 4 | 2 | 2 | 1 | 3 | 24 | |||||
レーザー白内障 | 3 | 2 | 5 | |||||||||||
2019 | 白内障 | 27 | 35 | 48 | 48 | 38 | 34 | 50 | 22 | 26 | 55 | 38 | 39 | 460 |
多焦点 | 1 | 5 | 6 | 11 | 10 | 12 | 7 | 5 | 5 | 8 | 10 | 7 | 87 | |
レ一ザ一白内障 | 1 | 5 | 6 | 10 | 7 | 11 | 5 | 5 | 5 | 8 | 10 | 7 | 80 | |
2020 | 白内障 | 29 | 39 | 69 | 31 | 27 | 27 | 39 | 27 | 37 | 35 | 42 | 30 | 432 |
多焦点 | 5 | 9 | 54 | 2 | 0 | 4 | 2 | 0 | 2 | 3 | 1 | 0 | 82 | |
選定療養 | 1 | 1 | 9 | 1 | 12 | |||||||||
レ一ザ一白内障 | 5 | 9 | 54 | 2 | 0 | 4 | 3 | 0 | 2 | 3 | 3 | 0 | 85 | |
2021 | 白内障 | 32 | 35 | 46 | 27 | 24 | 34 | 24 | 27 | 34 | 37 | 39 | 48 | 407 |
多焦点 | 0 | 3 | 3 | 4 | 0 | 1 | 0 | 4 | 3 | 1 | 4 | 3 | 26 | |
選定療養 | 2 | 1 | 1 | 0 | 4 | 5 | 2 | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 | 23 | |
レ一ザ一白内障 | 0 | 3 | 3 | 4 | 0 | 1 | 0 | 4 | 5 | 1 | 4 | 3 | 28 | |
2022 | 白内障 | 30 | 34 | 50 | 42 | 35 | 56 | 39 | 43 | 46 | 50 | 58 | 35 | 518 |
多焦点 | 1 | 2 | 6 | 2 | 8 | 1 | 5 | 2 | 1 | 1 | 7 | 4 | 40 | |
選定療養 | 0 | 0 | 3 | 3 | 2 | 10 | 5 | 5 | 4 | 0 | 2 | 0 | 34 | |
レ一ザ一白内障 | 1 | 2 | 6 | 6 | 12 | 1 | 5 | 2 | 1 | 1 | 7 | 5 | 49 | |
2023 | 白内障 | 47 | 26 | 50 | 71 | 47 | 241 | |||||||
多焦点 | 0 | 3 | 2 | 14 | 2 | 21 | ||||||||
選定療養 | 3 | 2 | 1 | 4 | 2 | 12 | ||||||||
レ一ザ一白内障 | 0 | 3 | 2 | 14 | 3 | 22 |
当院では従来の白内障手術に加えて、最先端の機械を使用したレーザー白内障手術を行っております。レーザー白内障手術とは、フェムトセカンドレーザーを用いて手術を行う方法です。フェムトセカンドとは1000兆分の1秒のことで、光でも0.3µmしか進めない非常に短い時間です。フェムトセカンドにまで短縮したレーザーは非常に強いレーザー強度となり、工業用の微細加工などで用いられています。このレーザーを使用することで、ミクロン単位の精度の手術が実現化され、術者の経験によるマニュアル操作で行われてきた白内障手術を、コンピューター制御下のレーザーで正確かつ安全に行うことが可能です。
厚生労働省が定める一定の基準を満たした先進医療の指定医療機関なので多焦点眼内レンズがお得に受けられます。先進医療とは厚生労働省が認めた「高度な医療技術を用いた治療」のことです。多焦点レンズを使った白内障手術の場合、一定の基準を満たした医療機関で手術を受ければ治療費の一部が健康保険適用の対象となります。
保険会社の医療保険に付与される「先進医療特約」は自己負担金が戻ってくる場合もあるので加入を検討しても良いでしょう。
よつば眼科の手術室は、「NASA規格」の塵埃レベルがクラス100をクリアする空気清浄度を実現した無菌手術室の仕様になっています。通常、空気中には肉眼では確認することのできない微粒子が数多く浮遊していますが、手術室では細菌など病原体への感染予防を徹底する必要があります。そこで当院の手術室では浮遊微粒子をバイオクリーナーが濾過して取り除くと同時に、綿密な室圧コントロールで室外からの新たな微粒子混入を防ぐことで、感染リスクを大きく低減させています。それにより、清潔かつ安全な衛生環境のもとで、安心して手術を受けることが可能です。
術後1カ月は、ほこりや水などが眼に直接触れることや眼を酷使することを避けての生活が望ましいです。仕事・家事などは軽作業であれば問題ありません。
翌日は傷口がまだ安全に塞がっておらず、眼の中に菌が入りやすい状態です。眼は絶対に押さえないように注意してください。仕事をすることは可能ですが、眼をよく使う仕事はさけ、なるべく身体と眼に負担をかけないようにしてください。入浴は首から下のみ可能です。食事などの制限はありません。
眼を押さえたり、異物が眼に入らないように気をつけてください。洗顔や洗髪も許可が出るまでは行えません。喫煙・飲酒も許可が出るまでは禁止です。
必ず診察を受けましょう。この時点で問題がなければ、日常生活制限はほとんどありません。
傷もほぼ治り、激しい運動なども可能です。点眼薬は医師の指示に従って続けてください。