ORA術中解析装置

白内障手術は、濁ってしまった水晶体を取り出し、代わりに「眼内レンズ」と呼ばれる人工レンズに交換します。
これまでの白内障手術では、手術前の検診から予測した数値のみで、前もって眼内レンズの種類や度数を決定していました。しかし、手術により眼の状態は変化し、手術前の想定に対して僅かに誤差が生じることがあります。
特に、近くも遠くもピントが合う「多焦点眼内レンズ」は、僅かな誤差が見え方に大きく影響を及ぼすことがあり、術後の患者さんのQOLに大きく関わってきます。

そこでORA術中解析装置は、従来の機器では不可能だった、手術中にリアルタイムで患者さんの眼の状態を測定・解析することで、最適な眼内レンズを選択し誤差を最大限補正するための先端機器です。それによって白内障手術の精度が格段に向上します。

ORA術中解析装置では、手術中、眼内レンズを入れる直前の眼の状態を測定します。
その解析データは、即時にインターネットを通じて全世界のデータベースに送信され、過去100万眼以上のデータから最適な種類・度数の眼内レンズをわずか数秒で提示します。
ORA術中解析装置を導入することで、従来の事前検診だけでは限界のあった眼内レンズの誤差を、極限まで補正することが可能となりました。

最適な眼内レンズを選択できれば、患者さんはよりよい見え方が期待できます。
見え方の満足度が高まることで気持ちも明るくなり、積極的に行動し、それらが認知機能にも影響を及ぼすなど、患者さんの生活の質を大きく向上させることが期待できます。