緑内障とはどんな病気?原因や症状・種類・治療法・予防方法などを解説!
お役立ちコラム
視力が低下したり視界がぼやけるなど、さまざまな症状を引き起こす白内障。
80歳以上の高齢者のほとんどが発症するといわれており、現状では手術しか有効な治療方法がありません。
白内障手術を耳にしたことがあっても、その具体的な内容については知らないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、白内障手術の概要や必要性、手術のリスクや手術後の変化、トラブルを防ぐためのポイントや注意点について詳しく解説します。
視界に違和感がある方や白内障が心配という方は、ぜひ参考にしてください。
白内障は眼の中にある水晶体が濁る病気です。
主な原因は加齢であり、80歳以上の方の多くが発症するといわれています。その他の原因としては先天性の白内障やアレルギーによるもの、ケガによるものなどさまざまです。
主な症状は、視力低下や視界のぼやけ、まぶしく感じたり物が二重に見えるなどであり、悪化した場合は近視や乱視などの症状も見られます。
白内障手術とは、白内障によって濁った水晶体を取り除き、代わりに眼内レンズ(人口水晶体)を挿入する手術のことをいいます。
目の手術と聞くと「怖い」「痛そう」「失敗しそう」などと、マイナスなイメージを持たれる方が多いですが、近年の白内障手術は医療技術が向上したことによって、安全性と成功率が非常に高い手術になっています。
また、白内障手術では局所麻酔を使用するため、痛みもほとんど感じることはありません。
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白内障手術が本当に必要なものなのかと疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
大前提として、白内障は薬で治療できる病気ではありません。適切に治療するためには手術が必要です。
白内障は80歳以上の方にほぼ100%発症するといわれており、避けられない病気といっても過言ではありません。また、世界的に見ても失明する原因のトップが白内障であり、放置した場合はそのリスクが高まります。
失明の他にもさまざまな合併症を引き起こす恐れがあるため、白内障の疑いがある場合は早めに手術することをおすすめします。
どのような手術であっても、リスクは付き物です。白内障手術も例外ではなく、医療技術が進んだ現代でもリスクと合併症の恐れがあります。
ここでは、白内障手術のリスクについて解説します。
白内障手術では、たとえ手術前であってもリスクや合併症の恐れがあります。手術前の眼の状態によって手術後の見え方に影響が出る傾向にあるため、注意が必要です。
手術前に起こり得るリスク・合併症は以下の通りです。
白内障手術は医療技術の発展により、安全性と成功率が高い手術です。しかし、手術である以上はリスクを100%回避することはできません。
手術中に起こり得るリスク・合併症は以下の通りです。
白内障手術が完了しても、リスクや合併症の可能性は残ります。手術後に軽微な症状が現れるケースは多いですが、1週間程度で改善します。しかし、重度な合併症が発生した場合は再度手術が必要になる可能性があるため、注意が必要です。
手術後に起こり得るリスク・合併症は以下の通りです。
当然ですが、白内障手術後は視力・見え方に変化が現れます。ただし、どのような変化があるかは個人差があるため、必ずしも全員が同じ変化を実感するとは限りません。
ここでは、白内障手術後の視力・見え方の変化を紹介します。
白内障手術後は、目薬が効いていることや手術に伴う刺激によって視界が見えにくい、ぼやけるといった状態になることがあります。
これは一時的なものであり、時間経過とともに正常に見えるようになっていきます。
白内障手術後は、ほとんどの方がまぶしく感じます。
これは水晶体を眼内レンズに交換したことによるものです。手術前は濁っていた水晶体が綺麗な眼内レンズに代わることで、以前より大量の光が眼に入るようになります。
時間経過とともにまぶしさは気にならなくなっていきますが、どうしても気になる場合はサングラスを着用しましょう。
白内障手術後は、光の周辺に輪が見えるようになります。
これは眼内レンズに光が反射することで起こる現象であり、病気や不具合ではありません。強い光や夜間に車のヘッドライトなどを見た場合に起こりやすく、手術後は気になるという方も多いです。
時間経過とともに慣れていく傾向にありますが、どうしても気になる場合は眼科に相談しましょう。
白内障手術後は以前より視界が青っぽく見える場合があり、これは水晶体が眼内レンズに代わったことによって起こる現象です。
水晶体は加齢とともに黄色味を帯びる性質があり、短波長の光である青色が眼に入りにくくなっています。この水晶体が眼内レンズに代わることで、これまで入ってこなかった短波長の光が入りやすくなり、視界が青っぽくなったり色の見え方に変化が生じます。
これまでの白内障手術では、近視や遠視の矯正ができましたが、乱視については未対応の状態でした。しかし、医療技術の発展により、強い乱視がある方でも白内障手術で視力を矯正できるようになりました。
一般的な眼内レンズと同様に、保険適用の範囲内で利用できるため、費用的な負担も最小限に抑えられます。
白内障手術では、使用する眼内レンズの度数にずれが生じる場合があります。
眼内レンズの度数は手術前に計測されますが、角膜の形状や網膜の状態、水晶体の濁り具合によっては数値にずれが生じます。
度数の計測精度は以前に比べて正確にはなっていますが、完璧ではないのが現状です。度数のずれが大きい場合は、眼内レンズの入れ替えもできるため、気になる場合は眼科に相談しましょう。
白内障手術後は、飛蚊症を体験する方が多いです。
濁っていた水晶体が綺麗な眼内レンズに代わることで、これまで認識できていなかった飛蚊症に気づいたり気になるようになります。
飛蚊症は、視界の中に黒い虫のようなものが飛んでいるように見える症状であり、厳密には病気ではありません。あくまで生理的な現象であるため、時間経過とともに気にならなくなるでしょう。
白内障手術後、一定期間は何らかのトラブルに見舞われるリスクがあります。クリアな視界を長く維持するためには、日常生活に気を配ることが大切です。
ここでは、白内障手術後のトラブルを防ぐ日常生活のポイントを3つ紹介します。
白内障手術直後~1週間程度は眼が外部からの刺激に敏感になっており、炎症を起こしやすい状態であるため、普段の生活には注意しなければなりません。
手術直後〜1週間後に気を付けるべきポイントは以下の通りです。
手術後の眼はちょっとした刺激で状態が悪化するリスクがあるため、可能な限り刺激となり得ることは避けましょう。
手術から1ヶ月経過するまでは激しいスポーツや旅行は控えるようにしましょう。
軽いウォーキングとかであれば問題ありませんが、水が眼に入る水泳や眼を打つ可能性がある激しいスポーツをする際は、まず眼科に相談してから行うことが大切です。
旅行も同様であり、水が眼に入りやすい温泉や眼に負担がかかる長距離移動は手術後1ヶ月経過するまでは我慢しましょう。
手術から2ヶ月経過すれば、現在の見え方に合ったメガネが作成できるようになります。
一般的に裸眼の見え方が安定するまで1~2ヶ月程度かかるといわれています。個人差があるため、視力が安定していないと感じている間は、メガネの作成は控えるようにしましょう。
ここでは、白内障手術を受ける際の注意点を3つ紹介します。
手術直後は視力や見え方が安定していないため、運転は原則禁止です。
視力や見え方が安定するのは手術後1週間程度といわれていますが、個人差があります。見え方が安定していないと感じる時は、運転を控えるようにしましょう。
白内障手術後は、飲酒や入浴は1週間程度避けるようにしましょう。
身体の体温を上げる効果がある飲酒・入浴は、眼の炎症を悪化させる可能性があります。洗顔や洗髪も同様であり、石鹸が眼に入るリスクがあるため、最低でも1週間は控えるのが無難です。
眼の状態が安定するまではかたく絞ったタオルで顔や身体を拭くようにしましょう。
一般的に、白内障手術後に視力が安定するのは2~3ヶ月経過してからといわれています。
視力が安定しないうちにメガネを作成してしまっては、後々度数がずれる可能性があります。視力を測りなおす手間やメガネを作りなおすコストがかかってしまうため、視力が安定するまではメガネは作成しないようにしましょう。
最後に、白内障手術に関するQ&Aを紹介します。
現在使われている眼内レンズは50年持つといわれています。
劣化しにくい安全な素材で作られているため、一生使うことが可能です。眼内レンズは眼の中に挿入するため、目ヤニや涙で汚れる心配もありません。
白内障手術を受けた場合は、白内障が再発することはありません。そのため、基本的に手術は1回で済みます。
ただし、水晶体を保持する袋は手術後に濁る可能性はあります。袋の濁りはレーザー治療で簡単に除去できるため、再度白内障手術を受ける必要はありません。
稀に白内障手術で使用する眼内レンズの度数がずれる場合があり、この際は眼内レンズ取り換えのための手術を受けなければなりません。
白内障は高齢者のほとんどが発症する病気であり、誰しもがいずれ直面する可能性が高いです。白内障は目薬で治すことはできず、適切に治療したい場合は手術を受けるしかありません。
安全性と成功率が高い白内障手術ですが、リスクは必ずつきまといます。何らかの合併症を引き起こす可能性もあるため、手術を受ける際は事前確認が大切です。
手術が成功しても一定期間は日常生活に制限がかかるため、クリアな視界を長く保ちたいのであれば医師の指示通りに過ごすことをおすすめします。
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