お役立ちコラム

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白内障手術で視力は回復する?レンズの種類や選び方を紹介

白内障手術で視力は回復する?レンズの種類や選び方を紹介

白内障は発症すると完治が難しいため、手術を行って治療を目指すのが一般的です。

目の手術と聞くと「怖い」「視力が回復するのか心配」と不安を持つ方もいるかもしれませんが、白内障の手術は年間に数多く行われており、安全性の高い手術です。

しかし、白内障手術による視力回復はレンズの種類によって変わるため、どんなレンズを選ぶかが重要なポイントとなります。

足立区にある北あやせよつば眼科では、さまざまなレンズを取り揃えています。この記事では、白内障手術で視力が回復するかどうかやレンズの種類、選び方を紹介します。

白内障手術の手順

白内障手術の手順

白内障手術では濁った水晶体を取り除いて、新しい人工レンズを挿入する方法が一般的です。ここでは、白内障手術の手順を解説します。

麻酔

白内障手術の手術は、主に目だけの麻酔(局所麻酔)で行います。

目薬タイプの麻酔を使って行われるため痛みはほとんどなく、手術中も意識があるため痛みを確認しながら進められます。

また、手術中に麻酔が切れて痛みが出ることを防ぐために、途中で何度か点眼麻酔を足しながら行うのが一般的です。

目の状態によっては麻酔の注射を行った方が良いケースもあるため、その場合は事前に相談して決めていきます。

眼内レンズを入れる穴を作る

麻酔をかけたら眼内レンズを入れるための穴を作ります。眼内レンズとは白内障手術で摘出する水晶体の代わりとなるものです。

穴は角膜を3mmほど切開して作りますが、麻酔が効いているため痛みはありません。精密な作業となるため、顕微鏡を使って手元を見ながら行ったり、レーザーを用いて施術を行います。

水晶体を取り除く

角膜に穴を作ったら、白内障の原因となる濁った水晶体を取り除きます。水晶体は吸引器具を挿入し、目の中に水を流しながら吸引するのが一般的です。

しかし、症状が進行している場合や、水晶体嚢を支える組織が弱い場合は別の方法が選択されることもあります。

眼内レンズを入れる

水晶体を無事に取り除くことができたら、眼内レンズを入れて固定したら手術が完了です。白内障の手術にかかる時間は10分~30分ほどで、日帰りにも対応しています。

眼内レンズは手術をしてから一定期間が経過すると癒着して摘出が難しくなるため、基本的に交換はありません。

場合によっては眼内レンズの交換が必要になるケースもありますが、合併症のリスクもあるため、最初の手術でレンズを慎重に選ぶことが重要です。

また、手術が終わってからも通院を行い、眼内レンズが馴染んでいるかを定期的にチェックします。

白内障手術後の視力回復はレンズの種類による

白内障手術後の視力回復はレンズの種類による

白内障の手術後に視力がどれくらい回復するかは、挿入する眼内レンズの種類によって変わります。

そのため、視力回復を含めて白内障手術を行う場合は、医師と相談して自分に合うレンズを選ばなければなりません。

また、手術をしてから視力が回復するまでには時間がかかるのが一般的で、術後に見えにくいと感じても時間が経てば見えるようになります。

しかし、レンズの種類や手術に問題がなくても、もともと網膜に別の疾患がある場合は視力が十分に回復しないケースもあります。

白内障手術で使用するレンズの種類

白内障手術で使用するレンズの種類

白内障手術で使用するレンズは、単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズです。ここでは、それぞれのレンズの特徴を解説します。

単焦点眼内レンズ

単焦点眼内レンズは、白内障手術でもっとも使用されているレンズで手術には健康保険が適用されます。

単焦点眼内レンズとは、近く・中間・遠くのいずれかにピントを合わせるレンズです。近くとは目からの距離が30cm〜40cmほど、遠くとは3〜5mの距離となります。

単焦点眼内レンズのメリットは、ピントを合わせた距離に対して自然で鮮明な視野を保てる点です。

しかし、一つの距離に対してしか焦点を合わせることができないため、異なる距離を見るときはメガネを着用するなどの対応が必要となります。

多焦点眼内レンズ

多焦点眼内レンズは、近くから遠くまで複数にピントを合わせることができるレンズです。

見える範囲が広がるため、単焦点眼内レンズに比べてメガネやコンタクトが不要になります。また、多焦点眼内レンズには乱視矯正用の眼内レンズが選べるのも特徴です。

多焦点眼内レンズを選ぶ場合、一部が健康保険適用となる「選定療養」か、全額自由診療となる「レーザー手術」から選ぶことができます。

多焦点眼内レンズには遠く・近く・真ん中の3焦点の距離が見やすくなる3焦点眼内レンズや、メガネのように複数の距離が見やすくなる5焦点眼内レンズがあります。

多焦点眼内レンズの種類は様々ですが、北あやせよつば眼科では過去の症例や学会で発表された症例を元に、厳選した眼内レンズのみ取り扱っています。

単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズどちらも対応しており、種類も多くあるため目の状態やライフスタイルに合わせて選ぶことも可能です。

白内障手術の眼内レンズの選び方

白内障手術の眼内レンズの選び方

白内障手術では眼内レンズ選びが重要です。ここでは、眼内レンズの選び方を解説します。

焦点距離で選ぶ

眼内レンズは水晶体のようにすべてのものにピントを合わせることができないため、焦点距離を意識しながら選ぶ必要があります。

適した眼内レンズを選ぶためには、生活の中で一番見ている距離に合わせて考えることもポイントです。

例えば、車の運転が多い場合はピントを遠くに合わせて、パソコン作業や読書が多い場合は近くに合わせられるものを選びましょう。

また、近くも遠くも見る機会が少ない場合は中くらいのピントで合わせられる眼内レンズをおすすめします。

注意点としては、単焦点眼内レンズにも多焦点眼内レンズ眼内にも、ピント調整機能がないことです。そのため、手術が終わったあとにメガネが必要になるケースがあります。

生活スタイルに合わせて選ぶ

眼内レンズを選ぶときは、生活スタイルに合わせるのもポイントです。

普段から手元をよく見たり、外出して遠くを見る機会が多い場合は、多焦点眼内レンズがよいでしょう。

一方で、手元を見る機会が圧倒的に多い場合や、外作業が多い場合など、1日のうちに焦点を合わせる距離に偏りがある場合は単焦点眼内レンズがおすすめです。

見たい範囲が裸眼でも見える眼内レンズを意識したうえで、自身の生活スタイルに重ね合わせながら、医師に相談して選びましょう。

白内障手術後・視力安定までによくある症状

白内障手術後・視力安定までによくある症状

白内障手術をしたあとは、目にさまざまな症状が見られる場合があります。ここでは、白内障手術後・視力安定までによくある症状を紹介します。

まぶしさを感じる

白内障手術をしたあとに物を見ると、これまでよりもまぶしさを感じることがあります。

これは水晶体をレンズに交換したことによって白濁がなくなり、目に入る光が増えたことが理由です。白内障が進行して濁りが多かった人ほど、光もまぶしく感じる傾向にあります。

そのため、白内障手術後に感じるまぶしさは治療ができた証ともいえるでしょう。通常は透明なレンズに目が馴染んでくるため、1ヶ月ほど経過すると当初のまぶしさは軽減されます。

まぶしさが気になる場合は、サングラスで対処しましょう。

視力の回復が遅い

白内障の手術をしてから1ヶ月が経過しても視力が回復しない場合は、以下のような原因が考えられます。

  • 目に別の疾患がある
  • 進行した白内障の手術を行った
  • 脳が眼内レンズに適用できていない

目に別の疾患があったり、進行した白内障を治療した場合などは視力が回復するまでに時間がかかるケースがあります。

進行した白内障は手術後に角膜の浮腫で起こりますが、時間が経過すると治る場合がほとんどです。しかし、別の疾患が原因だと回復しない可能性もあるため、術後の検診時に医師に相談しましょう。

また、多焦点眼内レンズを使用している場合はこれまでの焦点の合わせ方と異なることで、脳が順応できずに視力の回復までに時間がかかるケースもあります。

場合によっては1年近く症状が続く場合もありますが、自然に改善するケースがほとんどです。

視界が青くなる

白内障の手術後に視界が青く見える場合があります。

このような症状を「青視症」といい、汚れていた水晶体によって遮断されていた青色の光が、レンズを交換することでカットされなくなって起こります。

白内障が進行すると水晶体は黄色く着色されて、少しずつ青色の光の鮮明度が落ちてきます。

この変化は長年かけて少しずつ起こるため、手術前に青色の鮮明度が若い頃に比べて落ちていることを自覚することはほとんどありません。

汚れたレンズからきれいなレンズに変わることで、青色が鮮明に見えるわけですが、数ヵ月ほど経過すると見え方に慣れて違和感はなくなります。

青視症が日常生活に影響が出るような場合は、サングラスの着用で対処しましょう。

ライトがまぶしく見える

白内障の手術後はレンズがクリアになってまぶしく見えること以外に、レンズが光を適切に集めることができずにライトがまぶしく見える「グレア」が起こるケースもあります。

グレアは手術直後に発生することが多く、時間とともに軽減される場合がほとんどです。しかし、日中の屋外や車の運転に悪影響を及ぼすような場合は以下の方法で対策できます。

  • メガネを調整して光の乱反射やまぶしさを軽減する
  • 瞳孔を縮小する点眼薬を処方してもらう
  • サングラスを使用して光を遮る
  • 室内の照明を調整してまぶしい光を避ける

グレアは構造が複雑な多焦点眼内レンズの使用時に発生しやすいですが、単焦点眼内レンズで発生するケースもあります。

また、光の周りにリング状のもやがかかる「ハロー」や、光源から放射状に伸びる光の線が見える「スターバースト」などもグレアと似た現象です。

いずれも光の焦点が複数の分散することで起こりやすく、グレアと同じように時間の経過とともに改善します。

黒いものが飛んでいるように見える

白内障の手術を受けたあとに、「黒いものが飛んでいる」「糸くずみたいなものが目の前を飛んでいる」などの症状が現れるケースがあります。

これは「飛蚊症」と呼ばれる症状です。

水晶体の裏には硝子体と呼ばれる物質があり、加齢とともに濁りが生じます。白内障の手術によって濁った水晶体をきれいな眼内レンズに取り換えると目に入る光も増えるため、硝子体の影が大きくなって飛蚊症が発症します。

飛蚊症は、時間が経つにつれて感じなくなる場合がほとんどです。しかし、網膜剥離や他の病気が原因となって発症しているケースもあります。

手術をしてしばらく経過しても飛蚊症が治らない場合は、医師に相談しましょう。

まとめ

この記事では、白内障手術による視力回復の効果やレンズの種類、選び方を紹介しました。

白内障の手術は視力の回復が見込めますが、効果の大きさは使用するレンズによって異なります。自身の年齢や目の状況によって合うレンズは異なるため、担当医と相談しながらレンズを選択することが重要です。

また、白内障の手術が終わってから視力が安定するまでの期間は約1ヶ月ですが、目やレンズの状態によってはさらに時間がかかる場合があることも覚えておきましょう。

足立区の北あやせよつば眼科では、大学病院同等クラスの設備を備えて経験豊富な執刀医による白内障の手術が受けられます。また、視力回復や見やすさに関連のあるレンズも単焦点レンズ・多焦点レンズともに取り揃えており、ライフスタイルに合わせて提案しています。

足立区で白内障の治療を検討されている方は、ぜひ北あやせよつば眼科にご相談ください。

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