こんな症状が出たら

こんな症状が出たら

まぶたが垂れる原因・症状と治療方法

「なんとなく目を開けにくい」「以前よりもおでこのシワが目立つようになった」などと感じていませんか。これらが気になる方は、何かしらの原因でまぶたが垂れている可能性があります。大きな問題ではないと思うかもしれませんが、重大な病気により引き起こされていることや生活に支障を生じることがあるため軽視はおすすめできません。 この記事では、まぶたが垂れると現れやすい症状とまぶたが垂れるときに考えられる病気を紹介しています。さらに、原因別に基本的な治療法も解説しています。以下の情報を参考にすれば、現在の状況を適切に捉えて、解決に向けた行動を起こしやすくなるはずです。目を開けにくいなどと感じている方は、参考にしてください。

目次

まぶたが垂れる際の症状

まぶたが垂れると、さまざまな症状が現れます。自分で自覚できる症状として、以下のものがあげられます。 【自覚しやすい症状】
  • まぶたが重く感じられる
  • 目を開きにくい
  • まぶたが窪んでいる
ものが見えにくくなった結果、肩こりや眼精疲労などに悩まされることもあります。周囲の方が気づきやすい症状も現れます。具体的には、眉毛が上がっている、おでこのしわが目立つ、眠たそうに見えるなどです。眉毛が上がっておでこにしわが寄る理由は、おでこの筋肉を使って眉毛とまぶたを引き上げているからです。 まぶたが垂れる症状は、片目だけに現れることもあれば両目に現れることもあります。また、垂れ方は人それぞれです。黒目の中央と上まぶたの距離が1.5mm前後の場合は軽度、0.5mm前後の場合は中度、上まぶたが黒目の中央にかかっている場合は重度と考えられます。

原因と疑われる病気

まぶたの引き上げには、神経眼瞼挙筋などが関わっています。これらのいずれかに異常が生じると、まぶたは垂れてしまいます。まぶたが垂れるときに考えられる主な病気は以下の通りです。

先天性眼瞼下垂

生まれつきまぶたが垂れていて開きにくい病気です。原因はさまざまですが、上まぶたを引き上げる眼瞼挙筋の発育不良が主な原因と考えられています。この筋肉が動かないことや動いても十分な力を発揮できないことで、まぶたは垂れてしまいます。眼瞼挙筋のほかでは、動眼神経のトラブルも原因になりえます。動眼神経は、脳の命令を眼瞼挙筋に伝える神経です。脳の命令をうまく伝えられないため、まぶたは垂れてしまいます。

腱膜性眼瞼下垂症

後天性眼瞼下垂(問題なく開いていたまぶたが垂れてきた状態)の主な原因です。腱膜性眼瞼下垂症でまぶたが垂れる理由は、眼瞼挙筋と瞼板を繋いでいる腱膜が伸びることなどです。ちなみに、瞼板は、まぶたの縁についている堅い板を指します。眼瞼挙筋がこの板を持ち上げることでまぶたは開きます。腱膜性眼瞼下垂症の主な原因は加齢による筋肉の衰えですが、ハードコンタクトレンズの長期間使用や白内障の手術で引き起こされることもあります。

偽眼瞼下垂

まぶたの機能に異常はないものの、眼瞼下垂によく似た症状が現れている状態です。原因はさまざまですが、眼瞼皮膚弛緩症などで引き起こされます。眼瞼皮膚弛緩症は、加齢の影響でまぶたの皮膚が弛んで目を開けにくくなった状態です。このほかにも、両側のまぶたを閉じる筋肉が収縮して目を開けにくくなる眼瞼痙攣などが原因になりえます。

重症筋無力症

神経筋接合部で筋肉側の受容体が、自身の抗体により壊される病気です。発症すると、全身の筋力の低下、疲れやすさなどの症状が現れます。また、眼瞼下垂、複視(ものが重なって見える)も現れやすい症状とされています。難病情報センターによると、2018年における有病率は人口10万人当たり23.1人です。[1]以上の症状が現れている方は、念のため注意が必要かもしれません。重症筋無力症の治療は神経内科などで受けられます。

対処法・治療法

ライフスタイルなどが原因の場合は、物理的な刺激を遠ざけることで予防できる可能性があります。例えば、つけまつげやアイプチをできるだけ控える、まぶたをできるだけこすらないなどが対策になります。病気が原因の場合は、以下の治療などが考えられます。

先天性眼瞼下垂の治療

先天性眼瞼下垂は手術で治療します。具体的には、挙筋前転術あるいは前頭筋つり上げ術を用いて治療します。挙筋前転術は眼瞼挙筋を縫い縮める手術、前頭筋つり上げ術は前頭筋(眉毛を動かす筋肉)の力でまぶたを開けられるようにする手術です。後者は、眼瞼挙筋の力が著しく弱いときなどに用いられます。手術を行うタイミングは、ケースで異なります。黒目が完全に隠れておらず、赤ちゃんがものを見ようとしている場合は、成長を見守り3歳以降に手術をするケースが一般的です。

腱膜性眼瞼下垂症の治療

腱膜性眼瞼下垂症も手術で治療します。手術の方法はケースで異なりますが、挙筋前転術、挙筋短縮術を用いるケースが多いでしょう。挙筋前転術は加齢の影響などで緩んだ腱膜を折りたたみ固定する手術、挙筋短縮法は加齢の影響などで緩んだ腱膜を短くして固定する手術です。

眼瞼皮膚弛緩症の治療

眼瞼皮膚弛緩症は、まぶたの余分な皮膚や脂肪、眉毛下の皮膚を切除する手術で治療します。腱膜性眼瞼下垂症の手術とあわせて行うケースが少なくありません。眼瞼皮膚弛緩症を合併していることが多いからです。一緒に手術を行う場合は、詳細について確認しておくことをおすすめします。眼瞼皮膚弛緩症の手術には、保険を適応できないケースがあるからです。また、同時に手術を行う場合、別々に手術を行う場合もあります。

まぶた以外の目の違和感

この記事では、まぶたの垂れについて解説しましたが、他に生じる目の違和感として、動かしていないのに目が動いてしまうことがあります。
目が動いてしまう場合について解説している記事もございますので、心当たりがある方はぜひご覧ください。

目が動くときの原因・症状と治療方法

まぶたが垂れるときは眼科で相談

まぶたが垂れる原因と治療法などについて解説しました。この記事で紹介した以外にもさまざまな原因が考えられるため、まぶたの垂れが気になる方は眼科で原因を調べることが重要です。原因がわかれば、適切な治療法もわかります。 足立区にある 北あやせよつば眼科では、患者様一人ひとりに寄り添った治療を実施しています。ぜひ目の痛みについてご相談ください。    

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